「格安スマホ」に関するトラブルがシニアで増加と国民生活センターが報告

60歳以上でのトラブルが増加

比較的安価な料金体系でサービスを提供しているいわゆる「格安スマホ」の契約数は増加傾向にあり、現在2,000万件に達しています

2017年度以降、全国の消費生活センター等に寄せられる「格安スマホ」に関する相談は 2,000 件を超えており、「通話時に専用のアプリを使う必要があると知らず、通話をしたら高額な請求を受けた」「スマートフォンの使い方が分からないが、店舗でのサポートを受けられないため解約したい」など消費者の認識と異なっている相談などがあります

Cheap smartphone trouble 00002 z

注意喚起後も契約当事者が 60歳以上のトラブルの割合は増加傾向で、2017年度の相談件数は2,443件、うち契約当事者が60歳以上の割合は32.1%、2018年度の相談件数は2,377件、うち契約当事者の年齢が60歳以上の割合は32.3%、2019年12月31日までの相談件数は1,555件(前年同期の相談件数は1,674件)、うち契約当事者が60歳以上の割合は35.7%です

相談内容

  • 事例 1:無料で通話するためにはアプリの使用が必要であると知らず、通話料が高額になった
  • チラシをもらい格安スマホに興味を持ち、電話で何度か契約内容について問い合わせた上でインターネットから申し込んだ
    説明では「SIMカードだけ入れ替えればそのまま使える。通信状態は変わらないまま今より利用料金が安くなる。通話は1回10分以内であれば無料である。」ということだったので、契約後も今までの携帯電話と同じ通話方法で使っていた
    しかし利用を開始してから2カ月後、初めての請求がクレジットカードに上がってきて、利用料金が高額なことに気が付いた。そこで格安スマホ会社のマイページで詳細を確認すると、2カ月で27,000円もの通話料が発生していた
    また契約書をよく読むと、「無料通話にするためには特定のアプリを使用しなければいけない」と記載されていた。このような重要なことは事前に説明するべきだと思う

  • 事例 2:購入した端末ではフィルタリング機能が利用できなかった
  • 小学生の息子の通塾時にスマートフォンを持たせようと、最低料金で充実したフィルタリン グ機能の提供が受けられる契約を探していた
    家電量販店内にある格安スマホ会社の業務委託 業者に説明を聞き、格安スマホ会社の契約者向けに提供しているアプリが気に入ったので、利用可能なことを確認して、キャンペーン価格1円の端末とSIMカードを契約した
    しかし、フィルタリングアプリを何度ダウンロードしても無効化通知が届き、利用を開始することができない。おかしいと思い格安スマホ会社に確認したら、私が購入した端末ではフィルタリング アプリが利用不可であると分かった
    業務委託業者の説明が不適切であったことを格安スマホ 会社に伝えて対応を求めたが、何も対応してくれない。どうしたらよいか

  • その他の相談
    • スマートフォンの使い方が分からないが十分なサポートを受けられない
    • 格安スマホ会社にMNPで乗り換えようとしたところ、インターネットでの契約手続きに時間がかかり、携帯電話会社の解約金がかからない期間を過ぎてしまった
    •  インターネットでの解約手続きに漏れがあり、利用していないのに請求が続いていた
    • 中古のスマートフォンをインターネット通販で購入したが、SIMロックがかかっており、格安スマホ会社のSIMカードで通話ができなかった

相談事例からみる問題点

  • サービス内容や利用方法、サポート体制等について、契約時の説明や案内が十分ではない
  • インターネット等の非対面の手続きでもトラブルになっている
  • 消費者が今までの携帯電話会社と格安スマホ会社の違いを理解しないまま契約・利用している

どうすべきか

  • サポート内容や問い合わせ方法を確認しましょう
  • 自分が使用する端末が、格安スマホ会社でも利用できるかどうか確認しましょう
  • インターネット上でMNPを申し込む場合は日にちに余裕を持って申し込みましょう
  • 格安スマホでの通話方法に注意しましょう
  • 契約の解除を希望する場合は、すぐに格安スマホ会社に申し出ましょう
  • トラブルになった場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう

消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です

(Via 国民生活センター.)

最新情報をチェックしよう!