高負荷の運動は、シニアに適した運動療法を検討する際にすぐに思い浮かぶことはありません
3つのグループに別けて調査
しかし、医学誌の応用生理学・栄養・代謝（Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism）が先日発表した新たな調査によると、これらのトレーニングは記憶機能を最大30％大幅に高めることができます
カナダのオンタリオ州にあるマクマスター大学の研究者は、12週間の研究のために60歳から88歳までの64人のシニアを募集しました、研究前の活動レベルが低かった以外は、高齢者は健康でした
参加者は3つの実験グループに分けられました
- 1つの目のグループは年齢に応じて心拍数を最大70〜75％に抑える中程度のトレッドミル運動
- 2つ目のグループは心拍数を最大90〜95％に高めるより激しいトレーニング
- 3つ目のグループは穏やかなストレッチ運動
調査結果
高負荷の運動グループのシニアは、3か月のプログラム後、最大30％の記憶力テストの大幅な改善を経験しました
中程度の運動またはストレッチグループの参加者は、記憶の平均的な改善はみられませんでした
研究の筆頭著者であるマクマスター大学運動生理学科のジェニファー・ハイズ准教授は、次のように述べています
このテストは、新たな記憶の詳細情報を混同することなく覚える能力を測るもので、たとえば、今日新しい2人の人と知り合った場合、その名前と個人情報を混同しないことが重要で、また、薬を飲んだのは今日ではなく、昨日であることなどを覚えておくことも重要です
アメリカ認知症協会によると、認知症は、主にシニアの記憶喪失を特徴とする数十の症状を含み、900万人のアメリカ人に影響を及ぼします
ハイズの研究室は以前、身体活動レベルが遺伝学と同じくらい認知症のリスクに寄与することを示しています
活動水準を高めたいシニアは何をすべきでしょうか？
「私はいつも、自分が好きなことをするのを勧めている。そうすれば運動をする可能性が上がるからだ。体を動かして脳の健康を促進するのに遅すぎることはない。しかし、始めるのが遅れたため早く結果を出したい場合、運動の負荷を上げる必要があるかもしれないことが私たちの調査から示唆されている」とハイズ氏は述べています
重要なポイントは、研究に参加したシニアが活動水準の低さを除けば健康であった点で、多くのシニアはそうでないかもしれません、既に認知症を経験している人が高負荷の運動をした場合、効果はあるのでしょうか？
同氏は、次のように述べています
- 運動は認知症のリスクを下げ、日常生活での活動や可動性の改善を含め認知症の一部の症状を緩和する
- 全般的な認知力やバランスを向上させる可能性もある
(Via Forbes.)
