今回の記事では、「シニアでも簡単!生成AIツール入門」シリーズの第2回として、「チャットボットAI」に焦点を当てて解説していきます。
この記事を読むことで、チャットボットAIを使って文章作成や相談が簡単にできるようになるでしょう。ChatGPT、Claude、Gemini、Google AI Studioなど、人気のチャットボットAIを実際に操作しながら、その特徴や使い方を分かりやすく説明していきます。
チャットボットAIとは? – あなたの頼れる相談相手
まず、「チャットボットAI」とは、ユーザーが入力した文章や質問に対して、人が返すような自然な文章を返してくれるAIのことです。「相談ごとを気軽にチャットで会話できる相手」のようなイメージを持っていただくと良いでしょう。
例えば、検索エンジンで「レシピ 肉じゃが」と検索する代わりに、チャットボットAIに「冷蔵庫にある豚肉とじゃがいもで簡単にできる夕飯のレシピを教えて」と文章で質問できます。
チャットボットAIの用途は非常に幅広く、料理レシピを聞いたり、趣味のアイデアを探したり、英語の文章を翻訳させたりすることができます。
24時間いつでも相談に乗ってくれる頼れる相談相手、知恵袋のような存在になってくれるでしょう。人に相談しにくいことや、ちょっとした疑問も気軽に聞けるのが嬉しいポイントです。新しい趣味や知識を発見するきっかけにもなるかもしれません。
代表的なチャットボットAIツールのご紹介
それでは、具体的にどのようなチャットボットAIツールがあるのか見ていきましょう。ここでは、特におすすめの4つのツールをご紹介します。
ChatGPT – 自然な会話が楽しめる高性能AI
ChatGPTは、OpenAIが開発した非常に有名なチャットボットです。日本語が自然で分かりやすく、まるで人と会話しているように使えます。
回答の精度が高く、趣味や教養に関する質問、旅行の計画や調べ物など、多様なトピックに対応できます。
ChatGPT (GPT-4o) の特長と違い
項目 | 内容 |
---|---|
最新モデル | GPT-4o |
主な特徴 |
|
強み |
|
利用用途 |
|
料金体系 | 無料プランあり、有料プランで追加機能利用可能(月額20ドル~) |
セキュリティ |
|
ChatGPTには無料版と有料版があります。無料版でもGPT-3.5という高性能なAIが使えます。有料版では、さらに賢いGPT-4というAIを利用できます。
ChatGPT (GPT-4o) の無料版と有料版の違い
プラン | 料金 | 特長 |
---|---|---|
無料プラン | 無料 |
|
ChatGPT Plus | 月額20ドル(約3,000円) |
|
ChatGPT Pro | 月額200ドル(約30,000円) |
|
Claude – 長文処理が得意な実力派AI
Claudeは、Anthropicという企業が提供しているAIで、長文の文章を扱うのが得意です。長文のメールや書類の要約、新聞記事や本の内容の要約、複雑な文章の校正などに威力を発揮します。Claudeにも無料版と有料版があります。
Claude (Claude 3.5) の特長と違い
項目 | 内容 |
---|---|
最新モデル | Claude 3.5 (Haiku, Sonnet, Opus) |
主な特徴 |
|
強み |
|
利用用途 |
|
料金体系 | 無料プランあり、有料プランで拡張機能利用可能(月額20ドル~) |
セキュリティ |
|
無料版と有料版の違いですが、有料版はより高性能なAIを利用できたり、より多くの機能が使えたりします。
Claude (Claude 3.5) の無料版と有料版の違い
プラン | 料金 | 特長 |
---|---|---|
無料プラン | 無料 |
|
Claude Pro | 月額20ドル(約3,000円) |
|
Claude Team | 月額25ドル(約3,700円) |
|
まずは無料版から試してみて、もっと色々なことをしたいと思ったら有料版を検討するのがおすすめです。
ChatGPTもClaudeも、Webブラウザからアクセスでき、アカウントを作成するだけで簡単に始められます。どちらも日本語で利用できますので、英語が苦手な方でも安心です。
GeminiとGoogle AI Studio – Googleが提供する未来志向のAI
次に、Googleが開発しているAIをご紹介します。
- Gemini: Googleが開発中の次世代型AIで、Googleアカウントがあればすぐに試すことができます。まだ開発中の部分もありますが、日常的な質問やアイデア出しに便利です。将来的には、ChromeやAndroidと深く連携する可能性があります。
- マルチモーダル対応(テキスト、画像、音声、動画)
- 最大200万トークンのコンテキスト長
- 高速処理(Flashモデル)
- コスト効率の高いFlash-Liteモデル
- 高度な推論能力
- Google Workspaceとの統合
- 高品質なコード生成
- コスト効率の高いモデル選択肢
- 画像生成
- 動画解析
- 高度なコード生成
- ビジネスや研究用途
- Geminiの基本機能を利用可能
- 最大1,500リクエスト/日
- マルチモーダル対応(テキスト、画像、音声)
- 高度な推論能力
- 最大1Mトークンのコンテキスト長
- 複雑なタスクや長文処理に対応
- エンタープライズ向け機能
- Google Workspaceとの統合
- 専用サポート
- Google AI Studio: こちらもGoogleアカウントを持っていれば使えるAIチャットサービスで、無料で簡単に始められます。クリエイティブな文章作成やプログラミングに強みがあります。GmailやGoogleドキュメントとの連携も期待されます。
Gemini (Gemini 2.0) の特長と違い
項目 | 内容 |
---|---|
最新モデル | Gemini 2.0 (Flash, Flash-Lite, Pro) |
主な特徴 |
|
強み |
|
利用用途 |
|
料金体系 | 無料プランあり、有料プランで高性能モデル利用可能(月額19.99ドル~) |
セキュリティ | Googleのセキュリティ基準に準拠 |
Gemini (Google AI) の無料版と有料版の違い
プラン | 料金 | 特長 |
---|---|---|
Gemini Basic | 無料 |
|
Gemini Advanced | 月額2,900円 |
|
Gemini Enterprise | 月額3,400円 |
|
Google AI Studio (Gemini統合) の特長と違い
項目 | 内容 |
---|---|
最新モデル | Gemini 2.0 モデルを統合 |
主な特徴 |
|
強み |
|
利用用途 |
|
料金体系 | 無料トライアルあり、有料プランで拡張機能利用可能 |
セキュリティ | データガバナンスとセキュリティ管理 |
Google AI Studio の無料版と有料版の違い
プラン | 料金 | 特長 |
---|---|---|
無料プラン | 無料 |
|
従量課金プラン | $35/1,000リクエスト |
|
GeminiとGoogle AI StudioはどちらもGoogleのAIなので、まずはどちらか試してみて、使いやすい方を使うのがおすすめです。今後さらに便利になることが期待されますが、現時点でも十分活用できます。
ChatGPTを実際に使ってみよう!
それでは、ChatGPTを実際に使ってみましょう。ここでは、パソコンを使った操作方法を説明しますが、スマートフォンでも同様の手順で利用できます。
- まず、パソコンのブラウザで「[https://chat.openai.com](https://chat.openai.com/)」と入力して検索し、OpenAIの公式サイトにアクセスします。
- 次に、アカウントを作成します。画面の指示に従って、メールアドレスやパスワードなどを入力してください。
- ログインしたら、画面下部に入力欄があります。そこに、「今日の夕飯は何にしようかな。冷蔵庫には豚肉と玉ねぎとじゃがいもがあるんだけど、簡単なレシピを教えて」と、話しかけるように文章で入力してみましょう。
- すると、「豚の生姜焼き」や「肉じゃが」、「ポークカレー」といった献立の提案が次々と返ってきます。
このように、日本語でもスムーズにやり取りができます。もちろん、食材の分量を追加で聞いたり、調理のコツを確認することも可能です。スマートフォンをお使いの場合は、マイクボタンを押せば音声で質問することもできます。何度でも修正したり、追加質問したりできるのがチャットボットAIの強みです。
もう少しレベルを上げた質問も試してみましょう。例えば、「来月、夫婦で温泉旅行に行きたいのですが、おすすめの温泉地と、2泊3日の旅行プランを提案してください。予算は一人5万円以内で、移動は電車とバスを考えています。」と入力すると、AIが温泉地や旅行プランを提案してくれます。より良い回答を得るためには、質問を具体的にしたり、条件や希望を伝えたりするのがコツです。
スマートフォンの音声入力を活用しよう
iPhoneやAndroidなどのスマートフォンでは、音声入力が簡単にできます。そして、その答えも画面を見ることなく、音声で読み上げてくれます。小さな文字が読みにくくても、音声なら目が疲れませんし、ながらで聞くこともできます。
ChatGPTとGeminiでは、この音声入力と読み上げ機能が利用できます。
ChatGPTでの音声入力と読み上げ
- ChatGPTのアプリを開き、入力欄のマイクのアイコンをタップします。
- 「2月15日のニュース5本をピックアップ、要約して教えて」と話しかけます。
- iPhoneの場合は、ニュースが表示されたら画面を長押しし、コンテキストメニューが表示されるので「音声で読み上げる」を選択すると、表示されたニュースを読み上げてくれます。
Geminiでの音声入力と読み上げ
- Geminiのアプリを開き、「明日の天気」など、知りたいことを話しかけます。
- Geminiは、音声で入力すると自動で音声で返してくれます。
健康維持にも役立つ!チャットボットAIの活用例
年齢を重ねると、健康が気になりますよね。特に、脚力が衰えると体力も落ちてきます。ここでは、Claudeを使って、脚力維持のための運動メニューを作成してもらう例をご紹介します。
「私は、70歳代です。最近外出する機会が減って、歩くことが少なくなってきました。脚力を維持するためには、どのような運動をどれ位すれば良いですか?雨が降ったり寒かったりする日もあるので、外で出来ることと、部屋で出来ることを併せて、1週間のメニューを作成してください。それと共に継続する秘訣も教えてください」とClaudeに質問してみましょう。
Claudeは、あなたに合った運動メニューや継続するためのアドバイスを提案してくれます。
チャットボットAIのその他の活用例
チャットボットAIは、ちょっとした調べ物や困りごとを解決してくれる、頼れる相談相手のような存在です。他にも、以下のような活用方法があります。
- 新聞記事やウェブサイトの読みにくい文章を、わかりやすい言葉で言い換えてもらう
- 外国語のウェブサイトの内容を日本語で要約してもらう
- 日常生活のアイデア相談をする(例:「ウォーキングを始めたいんだけど、初心者向けのコースを考えて」など)
AI利用時の注意点
AIの回答は必ずしも正しいとは限りません。大切な判断は、AIの回答を参考にしながら、最後はご自身で行ってください。また、個人情報や秘密の情報は入力しないように注意しましょう。
まとめ
今回は、チャットボットAIの基本的な使い方と便利な活用方法をご紹介しました。今回ご紹介したツールは無料でできる範囲も多いので、まずはご自分で触ってみてください。
次回は、「検索AI編」に進みます。検索AIは、従来の検索エンジンよりも会話形式で質問に答えてくれるので、知りたい情報にたどり着きやすいのが特徴です。PerplexityやGensparkなど、注目の検索AIツールを詳しく見ていきましょう。