70代夫婦が相続登記に自力で挑戦してみた、必要書類を集めてみたら…

相続登記の手続きで、最初に多くの人がつまずくのが「書類集め」です。

「何を集めればいいかわからない」
「集め始めたら思った以上に大変だった」

私たち70代夫婦も、実際にやってみて同じ壁にぶつかりました。

この記事では、相続登記に必要な書類を全リストでご紹介するとともに、生前に準備しておくと家族が助かるポイントをお伝えします。実体験をもとに書いていますので、「実際はどうだったの?」という部分もできる限りお伝えします。

実体験の詳しいレポートはnoteの連載でまとめています。書類集めについては第2回で詳しく書きました。

▶ 70代夫婦が相続登記に自力で挑戦してみた|連載をnoteで読む

note(ノート)

まいど、酔いどれ(@yoidoreo)です。 第1回では、相続登記に自力で挑戦することにした経緯と、最初に知っておくべ…


書類は大きく3種類

相続登記に必要な書類は、大きく次の3種類に分かれます。

  1. 故人(被相続人)に関する書類
  2. 相続人全員に関する書類
  3. 不動産に関する書類

それぞれ取得先が違うので、どこで何を取ればいいのかを把握しておくことが大切です。加えて、申請書類として自分で作成するものもあります。順番に見ていきましょう。


① 故人(被相続人)に関する書類

戸籍謄本(出生から死亡まで全て)

取得先:本籍地の市区町村役場

これが一番の難関です。「死亡時の戸籍謄本1枚」ではなく、出生から死亡まで連続したすべての戸籍謄本が必要になります。

転籍していると複数の市区町村から集める必要があり、私たちの場合は3か所の役場に請求しました。郵送で取り寄せると1か所あたり2〜3週間かかることもあります。

➡ 実体験から言えること
「戸籍謄本を集め終わるまでがこんなに大変だとは思わなかった」というのが正直な感想です。本籍地が転々としている方は、早めに動き出すことを強くおすすめします。

住民票の除票

取得先:故人の最後の住所地の市区町村役場

故人が亡くなった後に発行される住民票です。マイナンバーの記載なしで取得してください。

固定資産評価証明書

取得先:不動産所在地の市区町村役場(東京都は都税事務所)

登録免許税(登記に必要な税金)を計算するために必要です。毎年4月1日以降に発行されるものが有効なので、年度をまたぐ場合は注意が必要です。


② 相続人全員に関する書類

戸籍謄本

取得先:各自の本籍地の市区町村役場

相続人全員分が必要です。

住民票

取得先:各自の現住所の市区町村役場

登記後の名義に新住所が記載されますので、現住所のものを用意してください。

印鑑登録証明書

取得先:各自の現住所の市区町村役場

遺産分割協議書を作成する場合に必要です。相続人全員分が必要になります。

➡ 実体験から言えること
相続人が複数人いて、遠方に住んでいる場合は郵送でのやり取りになります。返送用封筒を同封するなど、相手への配慮を忘れずに。思ったより時間がかかるので早めに動きましょう。


③ 不動産に関する書類

登記識別情報(または登記済権利証)

取得先:自宅保管

不動産を取得したときに法務局から交付される書類です。いわゆる「権利証」と呼ばれるものです。紛失していても相続登記の手続き自体は進められますが、探す時間と手間が無駄になります。

➡ 実体験から言えること
「あの書類、どこにしまったっけ?」という時間が意外とかかりました。権利証は通帳や保険証書と一緒に、決まった場所に保管し、場所を家族に伝えておくことが本当に大切だと思いました。

固定資産税納税通知書

取得先:自宅保管(毎年春に届く書類)

地番や家屋番号の確認に使います。捨てずに保管しておいてください。


④ 自分で作成する書類

書類を集めるだけでなく、自分で作成しなければならない書類もあります。

相続関係説明図

故人と相続人の関係を図にしたものです。法務局のウェブサイトに記載例があります。家系図のようなイメージで、それほど難しくはありません。

遺産分割協議書

相続人全員で「誰が何を相続するか」を合意した書類です。相続人全員の署名と実印が必要です。

➡ 実体験から言えること
遠方の相続人がいる場合は、内容の確認から署名・押印・返送まで、想定以上に時間がかかります。早めに連絡を取って段取りをしておくことが大切です。

登記申請書

法務局に提出する申請書本体です。法務局のウェブサイトからひな形をダウンロードして作成します。法務局の無料相談窓口で確認してもらえるので、作成したら持参するのがおすすめです。

▶ 法務局の無料相談を活用する方法はこちら


書類集めにかかった期間と費用(実体験)

参考までに、私たちのケースをお伝えします。

期間:書類集めだけで約3〜4週間かかりました。戸籍謄本の請求を後回しにしていたのが反省点で、最初に動き出すべきでした。

費用の目安(書類取得のみ):

書類 費用の目安
戸籍謄本(1通) 450円
除籍謄本・改製原戸籍(1通) 750円
住民票・住民票の除票(1通) 300円前後
印鑑登録証明書(1通) 300円前後
固定資産評価証明書(1通) 400円前後

複数の戸籍を取り寄せたり、相続人が複数いたりすると、書類費用だけで数千円になります。


生前に準備しておくと家族が助かること

実際に相続登記を経験して、故人が生前に情報を残してくれていたら、どれだけ楽だったかと痛感しました。特に準備しておいてほしいのは次の3点です。

1. 本籍地を家族に伝えておく
戸籍謄本は本籍地の役場にしか請求できません。本籍地を知らない家族が多く、まずここでつまずきます。

2. 権利証の保管場所を伝えておく
通帳・保険証書・権利証は一か所にまとめて保管し、場所を家族に伝えておきましょう。「どこかにあるはず」という状態は避けてください。

3. 法定相続人の一覧を作っておく
誰が相続人になるかを整理してリストにしておくと、書類集めがスムーズになります。

これらの情報をまとめておくのに役立つのがエンディングノートです。

▶ 酔いどれ式デジタルエンディングノート|相続に必要な情報をまとめて管理(note)

note(ノート)

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まとめ

  • 戸籍謄本は「出生〜死亡まで全て」が必要。転籍があると複数の役場への請求が必要
  • 書類集めは思ったより時間がかかる。動き出しは早ければ早いほどいい
  • 権利証・本籍地・相続人一覧は生前にまとめておくと家族の負担が大きく減る
  • 作成書類(申請書・協議書)は法務局の無料相談で確認してもらえる

実体験の詳しいレポートはnoteの連載第2回でお読みいただけます。

▶ 第2回:必要書類の収集、実際にやってみたら…(note)
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この記事は「70代夫婦が相続登記に自力で挑戦してみた」連載(note)の内容をもとに、d-endingnote.comの読者向けに再構成したものです。

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